国賠地裁判決目次国賠控訴審第二次文書提出命令申立却下決定国賠控訴審第二次文書提出命令許可抗告審決定最高裁逆転無罪判決解説

東京地裁平成8年3月19日判決

遠藤事件国家賠償請求訴訟第1審判決

ひき逃げの冤罪につき1,2審有罪判決を最高裁が破棄し無罪判決を下した事例において、公訴提起した検察官および有罪判決を下した裁判官の行為を違法として国家賠償および個人の賠償責任を追及したところ、誤判における違法基準を詳細に判示したが請求は棄却した事例

(細目次)


主文

事実及び理由


第一 請求

第二 事案の概要

第三 争いのない事実等

一 当事者等
二 本件事故発生から最高裁での本件無罪判決に至るまでの事実の経過

第四 争点

第五 争点に対する双方の主張の要旨
一 争点一(本件公訴提起及び公訴追行の違法性の有無)について
(原告の主張)

1 本件公訴提起の違法性
(一) アリバイが成立することを見落とした
(二) 右後輪付着物の付着メカニズム(付着機序)の科学的検討を怠った
(三) 轢過態様の合理性につき検討を怠った
(四) 右後輪付着物が本件検問時に発見されないことが意味することの検討を怠った
(五) ポロシャツの廃棄処分について
(六) 原告の供述調書に対する検討の懈怠等
(七) まとめ
2 検察官の公訴追行の違法性
   (被告国及び起訴検察官の主張)
1 検察官の本件公訴提起について
(一) 総論
(二) アリバイについて
(三) 轢過態様及び付着メカニズムについて
(四) 右後輪付着物が本件検問で発見されなかったことについて
(五) ポロシャツの見分等について
(六) 原告の取調べの懈怠について
2 検察官の公訴追行について
  

二 争点二(国賠法の対象としての裁判の違法)について
(原告の主張)
(被告国の主張)

三 争点三1(本件一審判決の違法性の有無)について
(原告の主張)

1 情況証拠に基づく事実認定についての違法性
(一) 中川丈次(以下「中川」という。)が擦れ違った車両の問題に関する違法な判断
(二) 検問関係証拠の問題に関する違法な判断
(三) アリバイをめぐる恣意的認定の違法性
2 物証及びその鑑定に関する判断の違法性
(一) 本件検問時の右後輪付着物の見落とし判断の違法性
(二) 防火ライトにおいて、右後輪付着物が発見されたかどうかについて判断を回避した違法性
(三) 江守鑑定に関する判断の違法性
(四) 上山鑑定を無視した違法性
(五) 血痕鑑定についての違法性
3 原告の異常走行体験供述について
(一) 供述の任意性に関する判断の違法性
(二) 供述の信用性に関する判断の違法性
4 訴訟手続の違法性及び訴訟指揮・証拠採否の偏頗性
(一) 布目痕及びその警察鑑定の立証をめぐる訴訟指揮・証拠採否の偏頗性
(二) 検問関係の立証をめぐる訴訟指揮・証拠採用の偏頗性
(三) 佐藤芳賢の期日外尋問及び佐藤芳賢の員面調書の不開示について
5 [まとめ]
  

(被告国及び一審裁判官らの主張)

1 情況証拠に基づく事実認定について
(一) 中川が最後に擦れ違った車両(以下「擦れ違い車両」という。)の問題に関して
(二) 検問関係証拠について
(三) アリバイについて
2 物証及びその鑑定に関する事実認定の違法性について
(一) 本件検問時における右後輪付着物の見落としについて
(二) 右後輪付着物を発見した日時場所についての判断について
(三) 轢過態様及び血痕付着機序について(江守鑑定・上山鑑定について)
(四) 血痕鑑定について
3 原告の異常走行体験供述について
4 訴訟手続の問題について
(一) 布目痕立証
(二) 検問関係証拠の立証
(三)(1) 佐藤芳賢の期日外尋問について
(2) 佐藤芳賢の員面調書の不開示
5 まとめ

四 争点三2(本件二審判決の違法性の有無)について
(原告の主張)

1 情況証拠に関する判断の違法性
(一) アリバイの排斥について
(二) 検問関係証拠について
2 物証及びその鑑定に関する判断の違法性
(一) 本件検問時の右後輪付着物の見落とし認定の違法性
(二) 防火ライトにおいて右後輪付着物が発見されたとの判断の違法性
(三) 江守鑑定・上山鑑定を無視した違法性
(四) 血液予備試験の意義とその結果を肋解する判断の違法性
(五) 船尾鑑定に対する恣意的判断の違法性
3 異常走行体験供述の任意性・信用性に対する判断の違法性
(一) 供述の任意性に関する判断の違法性
(二) 供述の信用性に関する判断の違法性
4 まとめ

五 争点四(公務員の個人責任)について
(原告の主張)
(被告個人らの主張)

六 争点五(損害額)について
(原告の主張)

第六 争点に対する当裁判所の判断
一 争点一(検察官の公訴提起及び公訴追行の違法性の有無)について

1 公訴提起の違法性判断基準
2 起訴検察官の本件公訴提起の違法性について
(二) (1) いわゆるアリバイの成立について
(2) 右後輪付着物の付着機序及び轢過態様の矛盾
(3) 本件検問時における右後輪付着物の見落とし及びその発見等について
(4) 原告の供述の信用性及び取調べの懈怠について
3 検察官の公訴追行の違法性

二 争点二(国賠法の対象としての裁判の違法)について
3(三) 当裁判所のとる違法性判断基準

三 争点三1(本件一審判決の違法性)について

1 原告主張の本件一審判決における故意の違法性について
2 本件刑事事件の特徴について
3 本件一審判決の事実認定について
4 情況証拠に関する事実認定
5 物証及びその鑑定結果に関する事実認定
(一) 本件検問時の右後輪付着物の見落としについて
(二) 防火ライトでの右後輪付着物等の発見について
(三) 轢過態様及び血痕付着機序について(江守鑑定・上山鑑定について)
(四) 血痕鑑定について
6 異常走行体験供述について
7 まとめ

四 争点三2(本件二審判決の違法性)について

1 控訴審の役割
2 本件二審判決の理論構造
3 情況証拠に関する判断について
4 物証及びその鑑定結果に関する判断の違法性
5 異常走行体験供述の任意性・信用性に対する判断について
6 まとめ

五 争点四(公務員の個人責任の有無)について

第七 結論


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作成責任者:町村泰貴
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